【海外経験を活かした女性起業家】世界を舞台に活躍するために必要な『交渉力』を身につけたイタリア留学

こんにちは!WIUマーケティング担当のMiyuです。
「そもそもワーホリでどんな経験ができるのか」「ワーホリから帰国後に次のステップに繋げることができた人は、どんな過ごし方をしたのか」……
ワーホリの形は十人十色。
だからこそ、準備や現地での過ごし方、帰国後のキャリアなど、迷う方も多いのではないでしょうか?

ワーホリ経験を通して自分らしく輝いて生きている方のストーリーを取材し、お伝えしていきます。

今回は、大学4年生で念願のイタリアに留学を果たし、卒業後は世界を舞台に活躍しているAyaさんのストーリーをお届けします!

ー 今の職業とやっていることについて教えてください

3つの事業を行っています。

1つは2012年からやってるイタリアに留学したい方に向けた留学のサポート。
コロナウイルスの影響で2020年の2月から休止中ではありますが、今も持っているサービスです。
他に、海外全般との貿易支援と、海外からのインバウンドの集客コンサルタントをしています。

貿易支援についてもう少し具体的にお話すると、
日本の貿易の構造は、大手企業はめちゃくちゃ海外に出ているんですけど、中小企業は3.5%しか海外進出できていない。
そんな現状を知り、原因を調べたら、
中小企業向けに貿易を手伝ってくれるサービスを提供してる会社がほぼ存在しないということに行き着いて。

無いのなら、中小企業に貿易のノウハウを教えてあげつつ、
資金力が無く人員を割けないところでも出来る小口の直接取引のサポートをしようと思い、この事業を立ち上げました。

私自身が物流会社や商社出身じゃないからこそ、
物作りしている中小企業さんが何がわからなくてどう説明すれば理解できるかが分かる
んですね。
その強みを生かし、中小企業さんと伴走しながら、貿易の流れに沿って”今こういうことが必要だよ”というのを、
その都度専門家を交えて準備して行くのが基本的な流れです。

進出先の国としては、イタリア語で商談できることが私の強みなので、
イタリアは結構案件が多くて、機械類とかお酒の相談が多いですね。
後は進出が難しいと言われているドバイとか、
最近は近場で香港・台湾に関しても相談いただきますね。

ー留学に挑戦した経緯について教えてください

イタリアへの留学ってちょっとマニアックかなと思うんですけど、
イタリアが好きになったのは中1ぐらいの時。
イタリア好き歴は長いんですよ(笑)

社会の授業で気候の勉強をした時に、
教科書に地中海性気候の挿絵でめちゃくちゃ綺麗なヨーロッパ風の写真が載っていて。
確か、”地中海性気候はイタリアナポリなので乾燥していてレモンやオリーブが取れます”という感じの本文だったのですが、
青い海、白い建物の挿絵がとにかく綺麗だったんです。

今思えばその写真ってギリシャのサントリーニ島なんですけど、
当時田舎に住んでいる中学生、しかもネットがそんな身近じゃない時代で今みたいにすぐ調べることが出来なくて、
てっきりそれがイタリアナポリだと勘違いして(笑)
そこから、絶対にイタリアに行きたいと思っていました。
だから最初は勘違いなんです(笑)

高校ぐらいの頃ですかね、テレビで映る海外の景色とかを見ていたら、
イタリアって全部レンガ色なんだよなぁと思って(笑)
あの白い家はどこだったんだろうと思っていたら、ヨーグルトのCMか何かで偶然目にして。
で、これギリシャだなぁみたいな(笑)
そこで私の壮大なる勘違いに気がつきました(笑)

でもそこからなぜかギリシャ好きとはならなくて、ずっとイタリアを追いかけていて。

だから進路も本当は外語大に行きたかったんです。
田舎の高校生だったので、
イタリアに行くためにはまず東京や大阪へ出て、外語大のイタリア語科に入って勉強して、イタリアに留学するくらいしか道筋が見えなかったんです。
ただ、外語大のイタリア語科って、定員が少ない割に国としては知名度あるので結構倍率が高いんですね。
落ちてしまって、後期日程でたまたま拾ってもらえた横浜国立大学に入りました。

その大学ではイタリア語は第2外国語でもないし、留学提携先ももちろんなく、イタリアとの接点は残念ながら0だったんですね。
でも、私めちゃくちゃ引きが強くて(笑)
大学2年生の時に突然留学先が増えて、そのうちのひとつがイタリアのピサ大学だったんです。
きた!!!これ、行ける!!!と思って。
念願叶って大学4年生のときに、交換留学で半年間ピサ大学へ行くことが出来ました

ー現在世界を舞台に活躍していますが、そもそもその仕事を始めるきっかけを教えてください

3つそれぞれ話すと、
まず1つ目のイタリア留学サポートの事業に関しては、
私自身が大学の交換留学でイタリアに行った経験からきています。

私は大学間の留学だったので、もしもの時は大学の留学課に問い合わせることが出来たのですが、
イタリアで出会った他の留学生は、困り事やトラブルがあっても問い合わせ先が無い状態で困っているのを目にして。

起業を決めた時に、
留学生が留学中に困っていたらちゃんとサポートしてあげられる会社が日本に無いから作ろうと思ったことがきっかけです。

貿易支援に関しては、2015年にイタリアのミラノで万博があった時に、日本館で公式通訳として働いたんです。
そこのイベントブースでたくさんの中小企業がプロモーションに来ていて、
ただ、商談が全く決まっていないのを見ていて

蓋を開けてみると、ほとんどの参加企業が商談準備として何をすべきかを知らなくて、
商談の値決め(プライシング)すらされてない。
通常はFOBとか、貿易条件価格をある程度準備しておくのですが、
日本での卸値しか分からないような人たちが来ていて、そりゃあ売りようがないよみたいな(笑)

貿易も留学もそうなんですけど、
困り事があって、そこに対してサービスを提供している競合がいなかったら、
そこに対して私が仕事を作り出していくという感じ。

3つ目のインバウンド事業も、
Airbnbが日本で普及する前後くらいから、周りの経営者たちが民泊事業を始めていて、
外国人からの英語の問い合わせやメール対応を業務委託でお手伝いしていたんです。
その時に、海外から日本に来る外国人の方と接することがすごく増えて。

ちょうどその頃、
インバウンドビジネス界隈ではコト消費というキーワードが流行っていて、
お茶体験とか着付け体験とか用意しているコンテンツは爆発的に増えていたんですが、
外国人の生の声を聞く限り、ニーズと合致していないなぁっていう思いが常にあって

2025年の大阪万博まで、しばらく日本はインバウンドに力を入れるはずだから、
そのギャップを埋められるサービスを作れたら、面白いことが出来るんじゃないかなと思ったことがこの事業を始めたきっかけですね。

ー海外での経験を活かし、将来国際的なキャリアを積みたいと思っても、諦める人も多い中で、Ayaさんがイタリアでの経験の延長線上で仕事が出来ている一番の理由はなんだと思いますか?

留学中は環境にすごく恵まれ、そこで身につけたスキルが今に繋がっていると感じています。

私はイタリア人、スペイン人、スコットランド人の4人でシェアハウスをしていたんですね。
イタリア人学生は、基本的に留学生と一緒に住みたがらないし、
スペイン人は団体で留学に来るからスペイン人同士で住むことが多い中で、
そんな多国籍のメンバーと一緒に暮らすことが出来たんです。
私以外みんな欧州圏のメンバーだったので、語学的には一番ディスアドバンテージがありました。
みんなでイタリア語で家の決め事や交渉をするのについていかないといけない、
そんな環境に身を置けたことが、イタリア語での交渉力向上に大いに役立ちました

今の仕事での自分の強みの一つが英語での交渉なんですけど、
英語がペラペラとか流暢とかではなく英語やイタリア語で”交渉”ができるんですよ。

交渉ごとができるスキルは、英語の単語ができるとか文法が正しいかとかとは全く別次元なんです。

海外の方との呼吸の間だったりとか、
日本人がすごく苦手と言われている、外国人が何人かで喋っていて、
その話題についていくためにカットインして自分も話題に入る技術だったり

日本では、相手の言うことを最後まで聞きなさいってずっと言われてきたから、
その部分はすごくイタリアで苦労したんです。

例えば、相手が話し終わった後に自分が辿々しいイタリア語で話すと、
「なんでその時に言わなかったの?」って怒られる(笑)
口を挟むと失礼だからと思って話すのを我慢していたのに、そんな失礼なこと言われて。
その理不尽さにガン泣きして(笑)

でもそこで私はごめんなさいって言って自分の口を閉じることはしなくて、
「私は悪くない、日本はこういう文化だから口を挟めなかったんだ」って伝えたんです。

そしたら、彼らは意地悪だったわけじゃなくて、文化の違いを単純に知らなかっただけだと気づいたんですね。
「確かに日本人はずっと黙っていて何も言わないイメージだったけど、そうじゃなくて自分たちが口を挟ませられなかったんだね」って。「そういう文化なんだったら、Ayaはこれから話し合いの中で何か言いたくなったら手を挙げて知らせて」って言ってくれて。

実際に言いたいことがあって手を挙げたら、
最初はみんなすごく優しくて「待ってAyaが手を挙げてるよ!どうぞ!」って言ってみんながちゃんと聞いてくれて(笑)
ちょっとずつ話す練習が出来た。

もちろん話し合いがヒートアップすると、私が手を挙げてるのにぜんぜん気にしないでそのまま話すんですけど、
私もだんだん慣れてくるので、みんなの口を塞いで喋れないようにさせて、自分が話す、カットインする練習をちょっとずつ出来たんです。それが本当にありがたい経験だと思っていて。

この経験が今の仕事にどう繋がっているかというと、”海外どこの国とも仕事ができます”って言えることですね。
インド人やフィリピン人の英語も聞き取れると言うとすごく驚かれるのですが、
色んな人たちと会話してきた経験値があるので、大体の方の英語は聞き取れますし、
もし聞き取れなかった時には、ごめん分からないって言える

日本人って、聞き取れない自分が悪いと思っちゃうので、分からないって言えない人が多いんですよね

もちろん日常会話では会話の流れを壊さないために分かった振りをすることも必要なシーンはあると思いますが、
ビジネスや交渉の場面でそれをやると命取りなんですね。

「ごめん、良くわからなかったからもう一回言って」とか、
「日本人の私でも伝わるような英語で言って」とか言えることは、
今の自分の強みであり、留学中の経験から繋がっていることです。

ー日本人が外国人と仕事をしていく中で必要だと思うことはありますか?

伝えることです。 

さっきの話もそうですが、
大体の日本人って自分の意見を言った時に「なんでその話ぶり返すの?」とか「もうその話し終わったじゃん」とか言われたら、
腹の中では”はぁ?”って思ってても、
「ごめんなさい、次から気をつけます」って言って、無難に会話を終わらせようとしちゃう

それでは、ビジネスとしては対等に相手と仕事していけない

日本人は、日本人同士の会話でもそうだと思うのですが、
意見がぶつかった時に議論することに慣れていないですよね。
自分の思いを伝えることと相手を批判することは、全くレイヤーが違うことなんですが、
そう言うことってあまり認識されていない気がして。
対して海外は、相手に意見を言ってもらったら、自分の意見をまず伝えることが礼儀だという文化なんです。

そういう考え方って、日本人には難しいとは思うんですけど、
ただ外国人と仕事していく上ではちゃんと伝えなきゃ伝わらない

逆に、スタートの時点ではお互いの意見が違っても、
きちんと議論する中で、なんでこう言っているのかというコアの部分で見たい世界は結構同じだったりして、
じゃあ両方の意見を吸い上げて何かできないかなって、良い話し合いにまとまることを私は何回も経験しています

語学を教える人たちが、こういったことまで教えることを私は期待していますね 。

ー今振り返った際に自身の海外経験をさらに良いものにするために、現地で出来たことはありますか?

大学の授業をもっと受けなさいって言ってますね。

初めての海外生活ということで楽しくて、
学校の授業はイタリア語とワイン醸造学の2つしか取らなかったんです。
特にワイン醸造学の授業は留学生向けではなく正規生向けの授業に混ぜてもらっていたんですが、
先生もバリバリの方言で、専門用語も多くてその授業がまあ苦痛だったんですよね。

でも日本の卒論にも絡む部分だったので、なんとかしがみつこうと思って毎回授業をボイスレコーダーで録音して、
家に帰って何回も聴き直して内容理解するってことをやってたんですけど。

今振り返ってみて、当時聞いていたワイン醸造学の授業って日本では簡単に学べないですよね。
他にも、イタリアならではの授業って例えば建築や歴史とか、色々あっただろうなぁって思うんです。
その国の大学で普通に教えられてることって、日本ではなかなか学ぼうとと思っても学べない価値があるものだと思うので、
ちゃんと学んでちゃんとノート取ってたら、そこでも何かビジネスを一個作れるだろうなっていう気がして、
惜しいことしたなって思います。

ー最後に、これから海外に留学やワーホリ行く人に、知っておいて欲しいことを教えてください

一つに絞ってお伝えするなら、文法より単語を勉強したほうがいい

単語さえ知っていれば、とりあえず会話は出来ます。
この「とりあえず会話が出来る」状態って海外生活する上で非常に大切です。
海外の人たちもボランティアじゃないから、最初はより寄ってくれて話しかけてくれても、
すぐに、いやこの子とは全然話通じないからいいやってなっちゃうので。

今振り返ってみて、私自身しくじったなと思うのが、イタリア語の単語の学習がめちゃくちゃ甘かったなと思います。
単語がもっと分かっていれば、なんとなく会話の糸口になって、構ってもらえたのになと。
そうしたら、もっと話したいと思うし、伝える為には避けて通れない!っということで文法だったり他の勉強にも、
もっと早い段階からさらに熱が入っただろうなと。
まずは会話出来るフィールドに乗るために、1つでも多く単語を学んでおくといいと思います!

いかがでしたでしょうか?

中学生から憧れていたイタリアに、念願叶って留学したAyaさん。

その場所にいることだけで満足することなく、自分の意見を伝え続けたことで身についた交渉力というスキル。
これから世界を舞台にキャリアを築きたいと考えている方、またグローバル社会のなかで日本人が生き残っていくために、
海外で身につけることが出来る重要なポイントをもらえたのではないでしょうか。

ワーホリ国際大学校(WIU)では、このように留学やワーキングホリデーを経験し、その経験を活かして自分らしく活躍している方へのインタビューを行っております。なぜなら私たちは、実際に経験している人の話を聞き、知ることで、将来のキャリアに対してのアイデアを広げることができると考えています。知らないことは思いつきません。他の方のインタビュー記事や動画も是非見てみてください!

WIUは、あなたのやりたいを実現させるために存在します。一人ひとり夢は違うので、みんなが同じように語学学校などに行ってもやりたいことはなかなか叶いません。だからこそ、あなたが興味を持っていることから満足のいくキャリアを築けるようにサポートさせていただきます。まずは気軽にご相談ください!きっと今思っているワーホリとは違う提案ができると思います。