【オーストラリアで福祉職】日本より快適な環境と自分らしい生き方を見つけたとある女性のストーリー
こんにちは!WIUマーケティング担当のMiyuです。
「そもそもワーホリでどんな経験ができるのか」「ワーホリから帰国後に次のステップに繋げることができた人は、どんな過ごし方をしたのか」……ワーホリの形は十人十色。だからこそ、準備や現地での過ごし方、帰国後のキャリアなど、迷う方も多いのではないでしょうか?
ワーホリ経験を通して自分らしく輝いて生きている方のストーリーを取材し、お伝えしていきます。
今回は、ワーホリを経験後、もう一度今度は学生としてオーストラリアに渡航し挑戦を続けているのぞみさんのストーリーをお届けします!
ー 今の職業とやっていることについて教えてください
オーストラリアには保育士の免許を取るために学生ビザで滞在しています。
オーストラリアの保育士の制度は日本と異なって、保育士の資格にもいくつかのレベルがあり、最低限の必須免許は既に取得済みです。
そのため、現在は学校の授業が週2、3日+仕事が週2、3日という形で保育士として働いています。
2021年11月現在、diploma卒業も間近のため、フルタイムで働けるよう卒業後のビザや生活環境など準備を進めているところです。
ーワーホリに挑戦した経緯について教えてください
元々2016年から1年間、ワーホリビザでシドニーとパースに滞在していました。
その後日本へ帰国、2年間仕事をして、2019年にオーストラリアに学生として戻ってきて、今に至ります。
ワーホリに行った理由は、小さい頃から英語を話せるようになりたいと思っていたからです。
一方で、高校時代の私は管理栄養士にもなることも夢で、現実的に英語も栄養学も同時進行で勉強をできる環境は少ないので、進路を模索しました。
結果として、英語は大学に行かずとも勉強できるけれど、栄養士は特定の学校に通わなければ取れない資格ということで、
まずは栄養士になることに専念し、仕事をして、お金を貯めてから海外に1年間住んで、英語も話せるようになろうと決めました。
スピーキングだけに焦点を当てるのであれば、大学に通うより、現地に1年間飛び込んだ方が費用も期間も圧倒的にが短縮できると考えていたので、
自分の中でワーホリに行くということは高校時代からのプランの一つで。
加えて、中学時代から忙しい部活に所属していたことや、短大生活、卒業後も仕事と国家試験の勉強の両立に追われていたので、
シンプルに自分へのご褒美でもありましたね。
ーそこからもう一度保育士としてオーストラリアに戻った理由を教えてください
元々栄養士として保育園や老人ホームで働いていた経験があって、全般的に福祉の仕事がとても好きなんです。
ただどうしても日本は、福祉関係の給与面や労働環境が改善されにくいとシステムを学んで行く中で感じて。
では自分の給与を上げるためにどうすべきか考えた時に、実は他の国に行って全く別の仕事をすることも考えて、マレーシア就活とかタイ就活にも挑戦したんです。
営業職やSEなど職種を変えることも考えたんですけど、いざ現地で就活をしてみた時にあまり興味の湧く仕事がなくて、やっぱり福祉の仕事を続けたいと思った。でもこのままの条件ではやりたくないと。
だったら国を変えて福祉の仕事がそれなりに給与のいい国で働こうと決意しました。
そして現在、条件的にも、自分が行ったことのある大好きな国ということもあり、オーストラリアで保育士になるための勉強をするに至ってます。
福祉分野における日本とオーストラリアの具体的な労働条件の差としては、現在私は学生なので週2日しか働いていませんが、それでも当時の正社員としての初任給より頂いています(笑)フルタイムで働けば、単純計算で2倍以上の収入になるのかな。
さらに、残業や定時に対する考え方の違いには驚かされています。例えば日本では17時勤務終了だとして、定時ぴったりや1分前に帰ろうものなら、良い顔をされないことも多いかと思うのですが、
こちらでは17時2分ないし3分過ぎまで仕事をしていると、なんでまだ帰ってないの!と怒られる状況で(笑)
場所にもよりますが、私の職場のフルタイムスタッフは2週間で9日勤務(有給休暇とは別に平日休みが2週間に1回ある)のシステムを取るなど、日本と比べて基本の労働時間や日数もおそらく短いので、
日本では福祉は長く続けられる仕事ではないけど、こちらでは長く働けられる仕事だと思います。
福祉の仕事は一般的にどの国に行っても需要の高い業界だとは思うので、海外に長期で滞在するなど多少ブランクを空けても問題ない安心感で帰国後の不安があまりないことも、海外に挑戦できた理由の一つだと思います。
ー海外に行くまでにどんな準備をしましたか?また、今思えばした方が良かった準備はありますか?
もちろん英語力を磨くことです。自分なりに準備したつもりではいましたが、
渡航して気付いたことは、実際に現場で話せる英語が大事だということ。
仮にライティングが得意だったとしても、銀行や政府機関、病院などあらゆる場面で手続きを間違えられることがものすごく多くて、それを電話で伝えて直してもらうのは自信がないからとメールで問い合わせると、電話の方が早いから電話してって返信が来るんですよ。
メールでやりとりする文化があまりない。話して解決しようとする文化なので、喋れる英語を身につけることが大事かなと思います。
あとは私がつい最近までペーパードライバーだったからこそ思うのが、運転です。
特にオーストラリアに来るのであれば。私自身、苦手な運転を避けるため、駅の近くに住み、偶然コロナで外出をしない時間が多い2年間だったこともあって、車なしの生活を続けられましたが、先日学校卒業後の生活も考え、ついに車を購入しました。
メルボルンは都会の割に電車の路線が少なく、バス・トラムは多いものの時間を要す上、遅延やキャンセルもしばしば起こります。
現在は通勤時間が1/3に減りました。バスが来ないからと泣く泣くUberを呼ぶこともなくなり、生活がとても快適です。
また、英語がそんなに話せなくても、運転ができればお給料の良い求人も見つけられる可能性も高い印象です。
運転ができないと働ける場所も仕事内容も限られるので、お給料もあげづらいと思います。
条件の良い仕事を手に入れるためにも、運転はできるようにしておいた方がいいです。
ー渡航前の語学力はどれくらいでしたか?
ワーホリ渡航時は英語がほとんど出来ず、語学学校で言うとPre-Intermediate(初級と中級の間)クラスでスタートしました。
英語は話せないんですけど、あまりそこに躊躇なく、イッテQの出川イングリッシュのようなイメージでジェスチャーを交えながら、怖がらずにガンガンぶつかっていくように話していました。
その時はワーホリビザの兼ね合いで最長の4ヶ月語学学校通って、卒業時までに2クラス上げられました。
英語を話せるようになるぞという強い気持ちは持っていたので、割と伸びたかとは思います。
あとは、日本人同士だと絶対に日本語しか話さない人や、逆に日本人とは絶対に関わらないと決めている方もいらっしゃったんですが、私は幸運なことに日本人同士でも英語で会話したり、時には日本語で話して、お互い支え合いながら高め合えるパートナーが出来たので、それも上達に繋がったと思います。
ただそれ以上に、語学学校の卒業後、帰国まで続けたオーペア(海外の現地家庭に住み込みで働くプログラム)で過ごした時間のほうがスピーキング自体は伸びた実感がありました。
お世話をする子どもも英語を学んでいる段階で、子ども番組を一緒に見たり、両親が子どもに言葉を教えているのを見ることができるので、そういう言い回しをするんだ!と覚えることができるので、もし英語があまり出来ない状態で来るなら、オーペアの制度がすごくオススメです!
2回目にオーストラリアに学生として戻る際は、語学学校には通わず、チャイルドケアの学校に直接入学したかったので、
日本で準備してIELTSはoverall 5.5のレベルで渡航しました。
ー実際に現地ではどのような経験をしましたか?
オーストラリアという様々な国の方と触れ合える場所で過ごすことで、多様性を学びました。
出会ったオーストラリアの友人たちは、母は中国人、両親がイタリア人など、さまざまなバックグラウンドがあり、移民の国だからこそのNationality(国籍)とEthinicity(民族性)の違いの重要性を知ることができました。
またLGBTQの友人や同僚がごく普通にいること、ベジタリアンやビーガンの人も大勢いて、みんなが違うことが当たり前の環境で1年間過ごしました。
単一民族国家の日本では良くも悪くもみんな一緒が当たり前の価値観だったので、そこが一番学んだことだとと思います。
オーストラリアのチャイルドケアの勉強をしたいと思った一つの理由は、子どものうちから多様性を教えられることは素晴らしいと感じているからです。
実際に現地で雇ってもらう際ですが、オーストラリアはコネ社会だと思っています。
実際に私も全て紹介で雇ってもらいました。それも、なるべく採用について決定権を持っている人に直接掛け合って繋いでもらったりしていました。そうすると、条件の良い職場につきやすいです。
私がそこまで行動を起こすようになった背景は、パンデミックが起こった直後に、ロックダウンの影響で保育実習が長期間中止になったのですが、クラスメートの何人かが、授業料を払っているのに実習先を手配してもらえないことを学校に抗議をしたんです。
私自身はコロナのせいだから学校に何かを言ってもしょうがないという考えでしたが、最終的にそれを訴えた人たちが優先的に対応してもらえて、私の実習は後回しにされたんです。
正直なところ、普段の授業の出席率や課題提出などは自分の方がしっかりと取り組んでいた自信があったのに、彼女たちの方が先に対応してもらえたことに不満があったんです。それを後々友人に話したところ、想いは口にしないと伝わらないという文化があると気付いて。
まずは自分の考えを言葉にして発する大切さを実感しました。
そこから、自分の気持ちを強めに伝えることを意識したところ、仕事もするっと決まるようになった。
オーストラリアに来たら喋れる英語を身につけた方がいいというのも同じで、下手でも気持ちを伝えられなければ不利を被ることが多くなってしまう国だと感じます。
また、職種にもよるのかもしれませんが、オーストラリアの就活では2.3件のリファレンスは基本的に必ず求められる印象なので、そこが日本には無い制度だと感じています。
ー海外に行って一番良かったことはなんですか?
価値観が広がったことですね。
毎日忙しく働くことだけが当たり前では無いということもありますし、あとは食べ物の面です。実は私がオーストラリアにいるもう一つの理由にもなるのですが、私はIBS(過敏性腸症候群)という体質を抱えていて、特に数年前までは日本では認知度が低く、一方オーストラリアが第一人者のような国で結構研究が進んでいるんですね。
例えば日本で飲み会に行って大皿料理を取り分けると思うんですけど、私は食べられないものがものすごく多くて、それをいちいち説明するのも、手間な上、気がひける空気感もあるし、言ったところで特別なメニューを用意してもらえる場所は少ないように感じます。
こちらでは、ビーガンやベジタリアン、グルテン/デイリーフリー、宗教をはじめとして、誰でもdietary requirements(食の要望) があることが前提です。この病気について知っている人も多く、レストランでも最初から対応したメニューが多い。
いちいち言わずとも、もしくは少し言えば理解してもらえるので、文化の面でも過ごしやすいですね。
あとは見た目についての会話です。違って当たり前のオーストラリアでは、見た目についての会話がほとんど無いんですけど、
日本にいたときはすごく多かった。『今日メイク濃いね。』『なんか太った?』とか。
私自身は先ほどの体質のこともあり、すごく痩せてしまった時期があったんですけど、周りからガリガリだねと頻繁に言われ続けていて。
でも日本人って他人にガリガリって言うことが悪い言葉だと捉えていないと思うんです。私はそれを言われるのがすごくストレスで、それが原因で落ち込んでしまったりもして。
でもこちらでは、細いねと言われても、体質のことを言えば理解してくれる人がいるし、そもそも見た目についてあまり言及しない、言ったとしても褒めることだけというところが生きやすいと感じています。
ー最後に、これから海外に留学やワーホリへ行く人に、知っておいて欲しいことを教えてください
オーストラリアの、特にメジャーな都市に滞在するのであれば、分からないことがあったら調べようとする心があれば生活には困らないと思っています。在豪日本人のコミュニティや、エージェント、ワーホリ等で来たことがある方が立ち上げたホームページなど沢山あり、日本語でもいいので調べるといくらでも情報は出てくるんですね。
また、政府関連の情報も移民の国ならではで、翻訳サービスが利用できます。なので、まずは自分で調べてみようとする姿勢が大切です。
それから、繰り返しになりますが、英語と運転は事前準備。
またオーストラリアは時給が高く、低費用で行けることもワーホリの魅力ではありますが、
海外での初めての生活で良いことばかりではなく、今回のような世界的な非常事態が起こったり、思ったように事が進まないことはいくらでも起こりうるので、貯金の余裕があるほど、心の余裕と選択肢を増やすことに繋がります。
あとは、今回コロナのことがあって特に思ったのですが、オーストラリアはいつワーホリ再開できるか分からない状況ですよね。海外に行ってみたいと少しでも思っている方に対して、考え過ぎずに行ってみた方がいいと思います。
事前準備はもちろんするに越したことはないのですが、行ける状況にあるなら、特にワーホリは年齢制限もあるので行けるうちに行ったほうがいいと思っています。
いかがでしたでしょうか?
福祉という自分が好きな仕事を長く続けるために選んだ、海外という選択肢。同じ仕事でも、日本と他国でこんなに条件や待遇が異なるのかと、とても驚きました。現在福祉関係のお仕事や、そのほかにも同じような境遇のお仕事に就いていらっしゃる方にとっては、とても新鮮で勇気付けられるストーリーだったのではないでしょうか。
ワーホリ国際大学校(WIU)では、このように留学やワーキングホリデーを経験し、その経験を活かして自分らしく活躍している方へのインタビューを行っております。なぜなら私たちは、実際に経験している人の話を聞き、知ることで、将来のキャリアに対してのアイデアを広げることができると考えています。知らないことは思いつきません。他の方のインタビュー記事や動画も是非見てみてください!
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